金融商品取引法の成立

金融商品取引法の成立と背景

近年、日本政府による金融政策は、貯蓄から投資へと方針転換されてきました。その影響を受け、多くの消費者が預金のほかに株や投資信託といった金融商品での資産運用を考えはじめています。また、金融技術やIT技術の進展にともなって新しい形の金融商品が開発されたことで、この動きにはさらに拍車がかかっています。

そんな金融市場の動向の中、従来の法律では規制できないタイプの金融商品が流通しはじめました。しかし、これらの商品の仕組みには法の網の目を抜けた取引が可能なものもあり、一部の投資家の脱法的な行為により個人投資者に被害が及ぶようになったのです。

こうした経緯で登場したのが金融商品取引法です。金融商品取引法は、今まで縦割りで規制されていた金融商品について、横断的に規制することで個人投資家を保護し、公正な金融市場を確立することを目的としています。

また、金融商品取引法がベースとしている証券取引法が、相次ぐ事件をもとに不備のあるものであったことが露呈したのも金融商品取引法成立の大きなきっかけとなりました。 金融市場は投資家にとって公正なものでなければならないはずです。

それが、一企業の粉飾決済やインサイダー取引によって、被害を受けた投資家が数多く出てしまったことで、社会的な事件へと波及してしまったのは、日本の金融市場が諸外国に比べて法規制が追いついていない証拠でもありました。海外からの日本金融への不信感を払拭する狙いもあって、金融商品取引法の成立は急務とされたのです。

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